串木野新港旅客待合所
(2005年11月撮影)
ついにこの先に向かいます・・・
 「せっかくここまできたのに・・・」
 自分のポリシー(というと大げさですが)である、「無計画ツーリング」も、GWという魔物相手には通用しなかったか・・・という想いがよぎりました。

 「勇気ある撤退をしてください」
       (エコーでお願いします)
という知人の言葉も脳裏をかすめます。(笑)
 今からなら鹿児島市内に撤退して、奄美行きに変更する事も可能だな・・・いろんなことを考えたましたが・・・

 「とりあえず突撃!」

というれんと方式で行くことにしました。(笑)
 とりあえず行きのフェリーをキャンセル待ちで申し込みます。もちろん(鹿児島の友人syunさんの助言も聞いて)帰りのフェリーも予約します。こちらはキャンセル待ち3番目でしたが、「バイクの予約はないから大丈夫ですよ〜」との言葉に一安心します。
 後は行きのフェリーに乗船出来るかどうかです。「乗船待ち駐車場にいる係員に確認してきてください」と言われ、駐車場に向かって駆け出します。
 係員のお兄さん発見。どきどきしながら状況を尋ねます・・・

 「いいですよ〜」

やったあ!

甑島上陸決定です!



航送車両乗船券
 乗船できることが確定したので、乗船券を購入します。
 上甑の里港までバイク一台込みで3800円でした。で、車両予約部のお姉さんにお礼を言いに行きました。
 「よかったですね〜」
 「はい」
 「ところで宿の予約はされてるんですか?」
 (あまりの無計画ぶりに聞かずにはいられなかったご様子・・・);
 「いや、これからです〜」(笑顔の私)
 「この時期、島では宿がいっぱいになるので、宿を確保されてからの方が・・・」
(笑顔が引きつるお姉さん)
 「なんとかなりますよ〜」(無邪気な私)
 「・・・・・・」
 ・・・お姉さん、ありがとう。この後、お姉さんの心配通りになりました・・・(^^;

フェリー「ニューこしき」
 乗船待ちの間に、必死になって島内の宿に電話しますが、どこも満室
 こういう事もあろうかと、テントと寝袋を持参してきていたので、宿探しにあまり力が入っていなかったこともあって、早々にあきらめてしまいました。
 そうなるとキャンプの段取りをしなくてはいけません。ふと駐車場を見渡すと、明らかに旅慣れた風の、コンテナを積んだライダーさんを見かけました。(以下、甑島さん(仮名)とお呼びします(笑))
 ラッキー!島内にキャンプするのかもしれません。早速声をかけてみます。
 ところが甑島さん、これから行くんじゃなくて帰るところでした(^^;
さて、いよいよフェリーが入港してきました。いよいよ乗船です。いつもながら、初めての船に乗る時はわくわくします。

車両甲板にて
 乗船してから、甑島さんとゆっくり話する機会に恵まれました。なんでも遠く石川県、なぎさドライブウェイまでツーリングに行った帰りなんだとか・・・離島からそんな遠くまでツーリングに出かけるなんて・・・そのガッツに脱帽です。
 今回の甑島産のツーリング思い出話や、その他いろんな旅話に時間が過ぎるのも忘れてしまいました〜
 あと甑島のいろんな情報も教えてもらえて、とってもラッキーでした。

里港接岸中のフェリー「ニューこしき」
 話をしている間に、いつのまにか里港に入港していました。甑島さんは下甑に帰るので、再会を約束して別れました。
 下船待ちの人混みをかき分けて、車両甲板に戻ります。もうすぐ下船が始まるところでした。危ない、危ない・・・
 18:10、ついに甑島に上陸しました。感動です。

下甑に向かうフェリー「ニューこしき」
 しばらく、里帰りらしい乗客がぞくぞく下船してくるのを、ぼーっと眺めてました。
 やがてフェリーが出港していくのを眺めた後、とりあえず晩ご飯を確保に向かうことにしました。
テントは宿が取れなかった非常時用に持ってきていたので、炊事道具は置いてきていたんですよ・・・いきなり非常時体制になっちゃいました(アハハ))

たそがれの中甑港
 甑島さんに、「街としては、里より中甑の方が大きい」と聞いていたので、中甑に移動します。
 POP1というスーパーを発見!入ってみることにしました。しかし、時間も時間なので、お総菜関係はきれいに売り切れてました。
 仕方がないので、飲料水とパンを大量購入(あとウメッシュと・・・)
しかし晩ご飯はお米が食べたい私。あきらめきれずにいると、裏手の方にAコープの看板を発見!行って見ることにしました。

お弁当
 ようやくお総菜発見!
 お米のご飯にありつけました〜(^^)
 お弁当にはきびなごの酢漬けが入ってました。ワカサギの南蛮漬けみたいな感じでしたよ。
 あと地元産の天然ブリのお刺身をげっと!
 こちらはおいしゅうございました〜
 しかし「半額」のシールが泣かせます(^^;

お刺身〜
 中甑港で晩ご飯を平らげて、いよいよキャンプ地を探しに行くことにしました。甑島さんから「レクリエーションキャンプ場は広々していた」と聞いていたので、そこに行こうと思っていたのですが、途中の道中がえらい山道で真っ暗だったので、断念しました。
 「おいおい〜;こりゃあ[メシより宿]を地でいってないか〜?」
と、自らの苦境ぶりに苦笑いする私。笑ってる場合じゃないんですが・・・
 海に近いので、北○鮮にさらわれるかも?と候補に入れていなかった市野浦キャンプ場に向かうことにしました。
 時刻は20:00を過ぎて、あたりは真っ暗になってきました。心細く夜道を走っていると、闇夜に二つの光が!!

 猫でした〜(^^;

 飼われてるのか、野生化してるのか、上甑の山中では実にたくさんの猫に出会いました〜
 道を走っていると明かりが見えました。公衆トイレのようです。近くにはあずまやもありました。どうやら公園のようです。もう時間も20:30だし、近くに人家もない。もう来る人はいないだろうと判断して、

 「ここをキャンプ地とする」

ことに決定しました。
 あずまやの下にテントを設営。ようやく寝袋に潜り込んで、ウメッシュをちびちびと飲み出しました。友達からカラオケのお誘いメールが来ましたが、「今鹿児島〜」と返事しときました(笑)
 ウメッシュ飲んじゃうと、よほど疲れていたのか、あっさりと寝てしまいました・・・
 が、22:00頃、公園の駐車場に車が入ってくる音で目が覚めました。どうやらカップルが降りてきた様子。「あちゃーまずいなあ〜」と頭を抱えていると、「やだ、だれかテント貼ってる〜」「え〜」とかの話し声が聞こえ、ばたんと音がして、カップルは行ってしまいました・・・
 「ご、ごめんよ〜」
心の中で謝りつつ、また寝てしまいました・・・
 0:00頃、再び人の話し声で目が覚めました。どうやらあずまやから少し離れたところにあるベンチで、一組のカップルが語らっている様子。「渋谷が・・・」とか「原宿が・・・」とか言ってるのをみると、帰省中の学生さんのようです。
 寝るに寝られず、うとうとしている間もカップルは話し続けているようです。
 「どれが北極星かなあ・・・」
 「北斗七星から探すんじゃない?」
 「あれが北斗七星?」
 「じゃあどれが北極星?」
 (ひしゃくの部分を7倍のばした先ですよ・・・)
 「わからない〜昔学校で習ったのにねえ・・・」
 「習ったよねえ・・・」
いい感じで盛り上がっているようです(^^;
じゃましたくないんで息を潜めていたんですが、猛烈な勢いでくしゃみがしたくなってきました。ずっと我慢していたんですが・・・

 「は〜っくしょいっ!!」(大魔王〜)

 「!」

 カップルがこちらを見ている様子。テントの存在に気がついたようです。カップルは去っていきました・・・

 「ゴメン、ほんとにゴメンよぉ〜」

・。 。゜(゜´Д`゜)゜。ウァァァン



 星の話が出ていたので、どれどれとテントから頭を出してみると、月も沈んで満天の星空でした・・・

 「きれいだ・・・・・」一人で雰囲気出してみます・・・ムナシイ・・・・・

 開陽台の夜空を思い出しました。「たお吉さん、元気かな・・・」開陽台で一緒に飲んだ友達を思い出しました・・・

 「あ、流れ星!!」一人で叫んでみます・・・・・サビシイナア・・・・・(^^;

 しかし流れ星なんて実に久しぶりです。その晩は二つ見ました。テントから頭を出したまま、また眠ってしまいました・・・

未明のビバーク地
 翌朝4:00過ぎに目が覚めました。テントからもぞもぞはい出します。
 人が来る前に撤収しないといけないので、準備を始めます。

大瀬方面を望む
 空が白んできました・・・この公園、海に向かった高台の上にあり、抜群のロケーションです。
 「どおりでカップルが来ると思ったよ・・・」
知らずにテント立てた自分に苦笑いです。

撤収中
 とりあえず撤収作業を続けます。

赤く染まる空
 撤収作業も終わり、とりあえず朝ご飯にします。
 夜明けを待ちながら、歯磨きやトイレもすましちゃいました。

甑島の夜明け
 いよいよ感動の夜明けです!!
 これだけはポジで撮らなきゃ気が済みません(^^
 おかげでいい写真が撮れましたよ〜

撤収完了!出発します!
 夜明けも見たし、大満足です。
 6:20,さあ島内巡りに出発です!

上甑島と中甑島
to be continued・・・
2006.5.20作成
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