石川門(国重要文化財)
(金沢城の搦手門(裏門)です)
 翌朝は5:30に目が覚めました。旅に出かけていても、仕事の時間に目が覚めてしまいます。貧乏性ですねえ(^^;
 とりあえず、前夜見逃してしまった日本シリーズの結果を確認します(笑)お風呂も入らず寝てしまったので、まずはシャワーを浴びました。
 7:00サービスの朝食を平らげたあと、7:30には出発しました。まずはかの有名な「兼六園」を目指します。
 7:45に兼六園前に到着。駐輪場にバイクを止めました。だだし、兼六園の秋の開園時間は8:00です。時間があるので、まずは金沢城を見に行くことにしました。

百間堀跡
(注:100均堀ではありません)
 金沢城といえば、N○Kの大河ドラマ「利家と○つ」で有名になった、前田利家の居城です。
 その後も歴代藩主により整備され、全国最大(百万石)の大名の居城としてふさわしい規模のお城になりました。
 兼六園と金沢城の間には、かつて「百間堀」と呼ばれた巨大な水堀がありました。現在は水を抜かれて道路になっています。
 この堀跡にかかった橋(かつては土橋でした)を渡ると、金沢城の裏門「石川門」になります。
石川五右衛門とはなんの関係もありません(笑)石川郡に向かう門なので、この名前がつきました)

門の内側から見た石川門隅櫓
 一の門をくぐると枡形(二の門との間に設けられた広場)があります。
 そこから門の隅櫓を見上げます。金沢城の建物の大きな特徴は、「海鼠壁」(なまこかべ)にあります。
 下半分に平瓦がタイル状に埋め込まれている壁のことで、湿気による壁の傷みを防ぐために、地面から近いところ(湿気にやられやすいところ)に瓦を埋め込んでいます。
 雪の多い地方の建物や、海に近いところの建物(例:広島県福山市鞆の商家など)に多く見られます。

三の丸にある案内板
 二の門(櫓門)をくぐると、そこは三の丸。案内所(無料案内もあるようですよ〜)や案内板があって、金沢城の模型が置いてありました。
案内所にある城の模型

橋爪門続櫓・五十間長屋・菱櫓
 三の丸は広場になっていました。向こうに平成13年に木造(!)で復元された二の丸橋爪門続櫓・五十間長屋・菱櫓がそびえていました。
 普通、長屋(続櫓)は一階建てなんですが、金沢城のものは二階建て。しかも五十間の長さ(1間が1.8メートルなので、約90メートル)です。

「う〜、さすが百万石のお城やなあ〜」

石川門櫓門の天井(笑)
 さて、そうこうしているうちに、兼六園の開園時間が近づいてきました〜
 後でもう一度来るとして、ひとまず兼六園に向かいます。

石川門

桂坂
 8:00少し前、入場券の発売が始まりました。兼六園の入場料は300円ですが、金沢城の菱櫓との共通券が500円で販売されているようです。確認してみて〜
 8:00、桂坂から兼六園に入場します。団体客はまだ来ていないようです。今のうちに静かに見ようと、早足で歩きます・・・

柔らかそうな苔・・・
 庭園内には柔らかそうな苔がたくさんあります。
 屋久島の森を思い出しました。
 さて、右の写真は水道の遺構です。はるか上流の取水口から引かれた辰巳用水の水が、ここから逆サイフォンで、金沢城内へと送られたそうです。

水道の遺構

逆サイフォン
 この逆サイフォンの仕組みを図にすると、左の図になります。
 兼六園内にある霞池(標高約54メートル)から、石川橋に埋め込まれた石管(標高約42メートル)を通り、金沢城二の丸(標高約50メートル)に水を送るという仕組みになってます。
 約12メートルの落差を利用して、水を約8メートル上らせるという当時としては最高の技術が使われたのです。
 あまりに高度な技術のためか、この用水を設計した板屋兵四郎秘密保持のために殺害されたという噂もあるほどです。

 仕事って出来すぎても危ないのね・・・(^^;
私には無用の心配ですが(爆)

ことじ灯籠
 さて、左の写真は兼六園を代表する景色「ことじ灯籠」です。
 灯籠の形が、琴の糸を支える琴柱に似ていることからこの名前になったそうです。
 
 右は「唐崎松」です。13代藩主斉泰公が、滋賀県の唐崎から種を取り寄せて育てた松なんだそうで。

唐崎松

桜の並木
 左は桜並木の写真です。春にはさぞやjきれいなんでしょうねえ・・・
 右は「根上松」です。見事に根が盛り上がってます。

根上松

辰巳用水の導水部
 辰巳用水は台地上にあるために水の便が悪く、何度も火災で被害を出した金沢城に、上水と防火用水を供給するために建設されました。
 その用水の水を利用して作られた庭園が兼六園というわけです。左の写真は園内への導水部です。

御室塔

県立伝統産業工芸館
 敷地内には県立伝統産業工芸館もあります。まだ時間が早くて開館していませんでした・・・残念。
 でも、玄関周りのデザインが’60〜’70年代のデザインだったもんで、懐かしくて写真撮ってみました。(分かるかなあ〜特に受付のあたりのデザインが、一昔前の映画館とそっくりでしょ?)
 あと敷地内には「成巽閣」(重要文化財。藩主の奥方のために建てられた御殿)もあったんですが、開いてませんでした。

あれ?何を撮りたかったのかな・・・・?(笑)
 右の写真、ただの石の写真のように見えるでしょ?
 実はヤシ系の植物の化石なんですよ〜びっくりです。 

夕顔亭にある石

日本最古の噴水
 兼六園には、日本最古の噴水もあるんですよ〜すごいですねえ〜
 これも逆サイフォンの原理を使っているそうです。
 あくまでも個人的な意見ですが、兼六園は雪の季節か、新緑の季節に来た方がいいかもしれないです。また来ようっと(^^;
 

再び石川橋の上
 さあ〜9:00になりました。菱櫓の公開時間が来たので、兼六園から金沢城に戻ります。
to be continued・・・
2006.11.3作成
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