啄木の歌碑
 地下鉄日比谷線に乗って上野までやってきました。
 とりあえずJR上野駅見学です。
 かつて上野駅は東北方面への列車の始発駅となっていました。
 その関係で、東京暮らしに疲れた石川啄木が、ふるさとを懐かしんで上野駅を訪れていたようです。
 「ふるさとの 訛なつかし
   停車場の 人ごみの中に
    そを 聞きにゆく」

の歌にその気持ちが良く表れています。

特急ひたち

アメ横
 上野駅南側のガード横は、いわゆる「アメ横」があります。
 よく年末になると中継入りますよね〜(^^
 いったいどんなところかなと訪れてみました。
 おそらく戦後の廃墟から始まった商店街なんでしょうねえ〜
 雑多な雰囲気はアジアを感じさせます。平日にもかかわらずたくさんの人でにぎわってました。
 特に目に付いたのが、ミリタリー関係の服屋さん鮮魚・海産物のお店
乾物屋さんでした。
 ちょうどお昼になったので、東京のお友達海月さんおすすめの
海鮮丼やでお昼ご飯です。
 レジで注文して代金を払うと、プラスチックの番号札が手渡され、
呼ばれたら番号札と商品を引き替えるシステムでした。
 おいしかったのですが、ご飯の量が少なくてちょっと物足りなかったかな?

海鮮丼
(800円だったかな?)

ケバブのお店
 で、ちょっと物足りないまま歩いてたら、やたら陽気なお兄さんがお店やってるケバブ(トルコ版のハンバーガーみたいなの)のお店がありました。
 トルコ人らしいお兄さんは、日本語や英語、はては中国語まで使って上手にお客さんを呼び込んでます。
 あまりに陽気なお兄さんなので、私も思わず注文してしまいました。
 いや、これがおいしいんですよ〜
(^^
 過去に何度かケバブ食べたことあるんですが、ここのが一番おいしかったです。
 また食べたいなあ・・・

おいしい〜

目的地
 さて、今度は食べ過ぎました。
 重たいお腹を抱えて、えっちらおっちら坂道を登ると上野の森。
 今回の上京の目的地、
国立科学博物館
はすぐそこです。
 今回、国立科学博物館にやって来たのは、特別展
 「菌類のふしぎ」
展が開催されているからなんです。

今日の光るきのこくんは絶好調らしいです。

オリゼーがご挨拶
 菌類がテーマのゆるい漫画
 「もやしもん」 
に最近はまってまして、
去年買った6巻の帯で、この特別展が告知されていました。
 とっても身近に存在するのに、意外と知らない菌類の世界をのぞいてみようと、
今回の上京と相成りました。
 さて、入場にあたって動画の撮影は禁止されている旨のお達しがありましたが、
静止画の撮影はかまわないという話だったので、いくつかご紹介。 

プロトタキシーテスの想像図
 まずは菌類の黎明期の展示。
 びっくりしたのが、コロニーが高さ9メートルにもなったという
プロトタキシーテス
の話。
 だって高さ9メートルの椎茸なんて想像できないでしょ?
 いきなり感動の嵐です。

高さは9メートルに達したらしい・・・

琥珀に閉じこめられたキノコ
 黎明期の展示が続きます。
 左は琥珀に閉じこめられたキノコです。
 蜂とかは見たことあるけど、キノコなんて・・・珍しいねえ・・・
 右はキノコの化石です。これまたすごい・・・

キノコの化石

分類学
 次に菌類はどの仲間に入るのかという分類学のお話。
 ちょっと難しすぎて分かりませんでした・・・
すいません、文系だったので・・・
(−−;

 でもびっくりなことに、菌類は植物より動物に近い仲間なんだそうですよ。

DNA塩基配列による分類

松ぼっくりについたキノコ

ええとなんのキノコだったかな?

なめこ

縄文時代のきのこ土器
 つづいてキノコの標本展示。
 これでもか〜〜っていうくらいキノコが展示されてました。
すごい種類があるんですね〜
 なんでも特殊な樹脂を浸透させて、実際に生えている状況を残しつつ標本にしているんだとか。
 なめこはこうやって生えてるのか〜と、またびっくり。
 左の写真は青森県で出土したキノコ土器
 八戸の博物館でも見たことあるんですが、食用のキノコを見分けるために作られたのではないかと考えられているそうです。

真っ黒いキノコ

椎茸の話

毒キノコと食用キノコ
どっちがどっちか分かるかな?
左のツキヨタケが毒キノコ
右のムキタケが食用です。
よく似てるでしょ?

チョレイマイタケ
 毒キノコの展示もありました。
 よく間違えられるキノコと並べて展示されているのを見ましたが、
確かにどっちがどっちだか分かりませんね〜
 日本で起こる中毒事故の半数以上は、このツキヨタケが原因だそうです。
 で、症状はというと嘔吐、下痢、モノが青く見える幻覚、
最悪は脱水症状で死亡にいたるそうです・・・怖い・・・
(ーωー;
 今昔物語にも、このキノコによる毒殺未遂事件が載ってるそうです。

ヒイロタケ

マイタケ

名前忘れた・・・

アイスマンのキノコ
 少し前、アルプスの氷河で発見されたミイラ、アイスマンを覚えてますか?
 彼の荷物の中にはキノコがあったそうですよ〜
 ツリガネタケというキノコを持っていたそうですが、これは細かい繊維に別れるので、日本では別名「ホクチタケ」と呼ばれ、火付けに使われたものなんです。
 きっとアイスマンも火をつけるときに使ったのでしょう・・・

すごい小さいキノコ
 左は地衣類と呼ばれる苔の仲間、クロヒメビンゴケです。
 すごく小さいのにちゃんと存在してるんですよ・・・
 右は「もやしもん」作者の落書き。
会場内にいくつか描かれてます。
 探してみてもおもしろいんじゃないかな?(笑)

「もやしもん」作者の落書き

種麹と木灰
 菌類は人間の生活に大きな恩恵をもたらしています。
 その一つが「酒」です。
 例えば日本酒だと、蒸した米に麹(オリゼー)をふりかけて「米麹」をつくります。
 米麹を米に混ぜることにより、麹菌の働きで、米のデンプンをブドウ糖に変えます。(糖化)
 で、S・セレビシエが糖を食べてアルコールにしていく(発酵)ことによってお酒ができあがるってわけです。
 



コウジカビの模型

麹つくりの解説

アワモリコウジカビの模型

A・フラブスの解説
 A・オリゼーと非常によく似ているのですが、とってもやばいのがこの
A・フラブスです。
 つい最近世間を騒がせた事故米でも注目を集めましたね。
 この菌は猛毒のアフラトキシンをつくるのがやばいんです。
 コイツを摂取してしまうと肝臓ガンがかなりの高確率で発生してしまうんですよ・・・
恐ろしいです・・・
 で、こんなもんを食用として売り出してた業者がいかに悪質かわかりますよね〜
放置してた農林水産省も同罪ですよ。

カビで描かれたオリゼー
 ちょっと一休み。
 カビで描かれたオリゼー(byもやしもん)をご紹介。
 かわいいですね(^^

光るキノコ
 菌類の中には自ら発光するものもいます。
 主に熱帯・亜熱帯にいますが、ツキヨタケは北海道にもいるそうです。

光るキノコ2

光るキノコ3
 ただ、ツキヨタケは食中毒を起こすキノコなので、食べちゃいけません。

南方熊楠
 特別展では、日本を代表する菌学者も紹介されています。
 写真の人は南方熊楠。
 私の地元を代表する学者でした。

オオシロアリタケ
 左のキノコは、日本では沖縄以南で発生するキノコです。
 このキノコはなんとシロアリと共生しているのです。
 シロアリは巣でこの菌糸を栽培して食料にし、オオシロアリタケは、シロアリの排泄物を栄養にしているのです。
 また菌根菌と呼ばれる種類の菌類は、植物の根にびっしりととりつき、
植物が地中から栄養分を得る手助けをしています。
 菌根菌は代わりに植物の合成する糖分を養分にしているのです。
これもまた共生の一例です。

著者近影(笑)
 この写真のどこかに、このHPの主がいます(笑)

顔出し看板の落書き
 顔出し看板の裏側には、もやしもん作者の落書きがありました。
 「はずかしいぞ。がんばれ」
 「みんな見てるぞ」
って書いてあるのがわかるかな?

顔出し看板の落書き2

トイレの鏡にも菌達が・・・
 トイレの鏡にも楽しい隠れキャラたちが・・・(笑)
 菌類に興味のある方、漫画「もやしもん」のファンの方は、
国立科学博物館へGO!

 平成21年1月12日までやってるよ〜
to be continued・・・
2008.12.20作成
2008ツーレポトップへ
Home