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![]() 小田原城案内図 |
さて、石垣山を下りまして、小田原市街へとやって来ました。 東海道(国道1号線)を少し入ったところに小田原城はありました。 さてさて、小田原城の歴史を少々・・・ (といいつつ長くなる・・・・) 元々は相模の国人、土肥氏の一族である小早川氏(後の毛利両川の先祖)の館があったようです。 上杉禅秀の乱で土肥氏は失脚。駿河の国人大森氏の支配下に入りました。 これを奪ったのは北条初代、 伊勢新九郎盛時(北条早雲)。 以後北条氏五代の本拠地となります。 北条時代の本丸は現在小田原高校のある八幡山にあり、 現在の本丸には館が置かれていたようです。 北条氏全盛期には、 総延長9キロメートルの総構え を持つ日本有数の城でした。 北条氏滅亡後に関八州を与えられた徳川家康は、 その本拠地に江戸を選び、徳川領の最前線になる小田原城には 大久保忠世が4万5千石で入ります。 大久保氏は城の規模を縮小し、現在の近世小田原城を築きました。 関東には珍しい石垣造りの城になったのは1632年以降の大改修後のことです。 その後、忠世の子忠隣(ただちか)の代に政争に敗れまして 忠隣は改易され、大久保本家は断絶します。 その後阿部正次が2万石で入り、 さらに春日局の実子である稲葉正勝が8万5千石で入城。 稲葉氏が三代続いた後、先祖の功績をもって大久保本家の復興が許され、大久保忠朝が11万3千石で入ります。 以後大久保家で明治維新まで続いています。 ちなみに有名な大久保彦左衛門さんは、 大久保忠世の弟になります。 |
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![]() 厩曲輪と堀 |
近世小田原城は、三の丸から馬出機能を持った茶壺曲輪、馬屋曲輪という二重馬出を通過し、枡形門である銅門を通って二の丸に入るという厳重な縄張りを持っていました。 | ||
![]() 厩門(一の門) (2009年復元) |
小田原城では復元工事が行われていて、平成21年には馬出門(馬屋門)が復元されました。 | ![]() 二の丸隅櫓 (昭和10年復元) |
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![]() 厩門 (二の門) |
馬屋門は一の門をくぐると左側に折れて二の門を通過するようになっています。 この間、攻め手は二の丸からの射撃にさらされ続ける縄張りになっています。 |
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![]() 銅門解説板 |
馬屋門を通過すると右手に銅門が見えてきます。 | ![]() 銅門 |
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![]() 銅門 (一の門) |
この門は枡形虎口を持つ厳重な造りになっています。 しかも二の門は櫓門形式。 攻撃側は、横からのみならず、頭上からも攻撃を受ける事になります。 |
![]() 銅門 (二の門) |
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![]() 本丸堀跡 |
銅門をくぐるとようやく二の丸です。 しかし本丸との間には堀があって、守りを固めていました。 現在は埋め立てられて菖蒲園になってました。 |
![]() 今は菖蒲園になってます |
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![]() 菖蒲 |
ちょうど満開の時期を迎えていました。 きれいでしたよ〜 |
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![]() 常磐木門への登り階段 |
本丸前の堀を渡ると急な階段がありまして、 えっちらおっちら(死語)と登っていくと・・・ |
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![]() 常磐木門枡形 |
本丸大手門になる常磐木門が目の前にそびえ立ちます。 常磐木門も枡形門でして、高い防御力を誇っていました。 |
![]() 常磐木門 |
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![]() 小田原城天守 |
常磐木門をくぐるとそこは本丸。 なぜか象さんがいて、お食事中でした(笑) 動物園・・・って規模でもなかったですが。 本丸奥には昭和46年に復元された天守があります。 内部は博物館になっているので見物してきました。 長らく小田原城主を務めた大久保家関係の展示が多かったです。 面白かったのが、外郎(ういろう)家に関する展示でした。 外郎家は中国元朝に仕えた家柄で、元が明に滅ぼされた時に日本に亡命してきたそうです。 で、最初は室町幕府に保護されて京都に住んでいたのですが、 応仁の乱の時に分家が小田原に下り、北条家に保護されたそうです。 (京都外郎家はその後断絶) 北条家が滅亡したあとも、豊臣家、徳川家に保護されて小田原に住み続けることを許されたそうです。 この外郎家が作っていたのが 「ういろう」と呼ばれた薬。 材料・製法は仁丹によく似ているそうで、現在でも外郎家によって製造・販売されていて、口内清涼・消臭等に用いられているそうです。 で、お菓子の「ういろう」は、 外郎家の来客用のお菓子だったそうで、明治になってから市販されて広まったとのこと。 うむむ・・・ういろうの名前が外郎家から来ていたとは・・・ やっぱり長生きはするもんじゃのう・・・ また賢くなりました。(笑) |
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![]() 石垣山城を望む |
さて、天守から小田原城下を見物することにします。 まずは石垣山城の位置を確認。 これまた意外と近い・・・ この位置に忽然と城が出来たら、そりゃびっくりしますよね・・・ |
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![]() 八幡山方面 (北条氏時代の小田原城中心部) |
東西南北ぐるっと見て回ります(笑) | ![]() 小田原駅方面 |
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![]() 相模湾方面 |
この日はよく晴れて、海がとてもきれいでした〜 | ![]() 伊豆半島方面 |
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![]() 南曲輪と蓮堀 |
さて、お城見物も終わったので、お城近くの売店でアイスクリームを買って一休み。 梅を買ったけど、あんまり梅の味はしませんでした・・・ |
![]() 梅アイス |
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![]() 菜の花台から秦野市街を見る |
小田原城を堪能したので出発することにします。 次の目的地は奥多摩周遊道路。 ちょっとはライダーらしいところも走ろうと言うわけです(^^; しかし神奈川県を南北に移動するルートが意外と難しい・・・ 散々考えたあげく、まずは国道255号線を北上します。 国道246号線に入り、秦野市の名古木というところで 県道70号線に入って北上します。 これが紀伊山地を思わせるようなワインディングロード。 大型バイクは辛いだろうなあ〜と思いつつ標高を上げていきます。 私ですか? 紀伊山地で産湯をつかったジェベル乗りの敵じゃあない ってことですよ・・・ (偉そう・・・) 途中の菜の花台ってところに展望台があったので小休止。 秦野市街が一望できていいところでした〜 |
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![]() ヤビツ峠はこんな感じの道が延々と・・・ |
その後はヤビツ峠を越えて行きますが、相変わらず左の写真のような道が続きます・・・ で、こんな道にも結構車が入ってきているので、 ブラインドカーブがおっかなくっていけません。 「これは辛いな〜」 さっきの威勢はどこへやら(笑) 宮が瀬湖畔でちょっと道がましになりました。 対向を気にせず走れてほっとします・・・ やがて道は国道413号線へ。 右に折れると間もなく国道412号線へ。 そのまま走ると相模湖が見えてきて、国道20号線に合流します。 いったん西を向いて走って山梨県内へ。 県道33号線に入り、再び北上します。 |
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![]() 奥多摩周遊道への分岐 (左折すると奥多摩周遊道) |
甲武トンネルを抜けてしばらく行くと、 ようやく奥多摩周遊道路への分岐点に到着しました。 「やったー」 三叉路を左折して周遊道路に入ります。 「うんうん、こりゃ〜気持ちいいねえ〜」 コーナーが連続するこのルート、関東圏のライダーを引き寄せるのも 分かる気がします。 「ひゃっほー」 と、私も遅いなりにとばしてみます。 ただ、ここって取り締まり遭遇率が異様に高いらしい・・・ 汗 ちょっと抑え気味に走ります。 |
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![]() 奥多摩周遊道からの眺め |
途中のパーキングでに入るといきなり白バイに遭遇。 「わお!」 こそこそっと駐車場の隅にバイクを停めます。 京都美山の道の駅みたいにライダーさんが一杯たまってます・・・ 「みんないいバイク乗ってるなあ・・・」 ウーロン茶飲みながらそんなことを考えてました。 眠くなってきたのでしばし仮眠・・・ すっきりしたところで再び出発です。 「!」 風張駐車場?にえらい人数の白バイ隊員が集結中。 思わずスロットルがゆるみます・・・ なぜか睨みつけられる私・・・ 「いやいや、あっしはあやしいもんじゃございません・・・」 となぜか時代劇みたいな独り言をつぶやきつつ、 そーっと通過します・・・ 周遊道路はやがて国道139号線に合流しておしまい。 国道411号線を右折して青梅方面へと向かいます。 途中のコンビニで休憩しつつ、東京のお友達しいなっちさんに連絡取ってみます。 都道45号線、国道411号線を走りつつ返事を待ちます・・・ あきる野市で返事がきました! 今晩飲みに行きましょうとのこと。 「やり〜!!」 待ち合わせ場所の立川駅近くに宿を取りまして、立川市へと向かいます。 都道7号、国道16号、都道29号経由で立川駅前へ。 19:00頃、しいなっちさんと合流して駅近くの居酒屋さんへ。 いきなり入ったにしては粋な居酒屋さんで、 私がたまたま花泉(会津のお酒)Tシャツ着てると、 「メニューにはありませんが、花泉もありますよ」 な〜んて声をかけられたりしました。 さて、お友達のしいなっちさんはこの日が初対面でした。 想像通りの物静かな知的なイケメンで、 かっこよかったです〜 私はというと、 「仕事何してるんですか? というか仕事してるんですか?」 と質問を受ける始末・・・orz そうですよね・・・仕事してるように見えないですよね(笑) しいなっちさんは翌日お仕事にもかかわらず、 日付変更線手前までおつきあいくださいました。 本当にありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。 |
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to be continued・・・ | |||
2009.7.27作成 | |||
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