大阪ATC前にて
 3月のとある日。
 相方さんからお許しをいただきまして、ツーリングにお出かけでございます。
 が、最近ほんとにバイクに乗ってないもので、ツーリングに出かけようとしたところ、バッテリ上がりでエンジンがかからない。
 サイドバック積んでいてキックもままならず、ツーリング出発は近所のバイク屋さんまで歩いて押していくという、なんとも締まらない幕開けです(笑)
 船の時間も迫る中、バッテリ交換もそこそこに急いで出発。
 なんとか間に合いました。
 相方さんに無事到着を知らせると、かなりほっとされたご様子でした。

さんふらわあこばると
 別府行きのフェリーは大阪南港からATC前フェリー乗り場に移転していてちょっと戸惑いました。
 なんでわざわざ変えちゃったのかねえ・・・
 といってたら2016年には志布志行きもATCに移転するようで、かもめ埠頭から九州航路が姿を消すことになってしましました。

なんと港でぴったり91000キロ!

南港の夕暮れ
 切符売り場もちょっとややこしかったです。
 南港に戻してくれい・・・

ATC

別府港
 航海は瀬戸内なので順調そのもの。
 無事に別府観光港に入港いたしました。
 そーえいばここに到着するのは初めてではなかったかな?
 湯布院方面は雲海が出ていたようですね。

雲海

案内板
 通勤ラッシュの国道10号線を走って日出にやって来ました。
 ここは日出藩2万5千石の城下町。
 豊臣秀吉の妻、北の政所の甥にあたる木下延俊から始まる木下家が、江戸時代を通じて日出藩を治めました。

日出城本丸

裏門櫓跡
 日出藩は2万5千石でしたが、日出城に天守も建てられていました。
 日出城築城に当たっては、当時お隣の中津藩主であった細川忠興(延俊の義兄)が助力したといわれています。

裏門櫓跡から天守台を見る

日出城から別府方面を見る
 そのせいか日出城本丸は総石垣造りの立派なものです。
 現在は小学校になっているのはご愛敬です。

望海楼跡
 天守の西側にはその名も望海楼と呼ばれた二重櫓がありました。
 ここからの眺めは最高です。
 櫓台には埋門があり、非常時はここから海に降りて船で脱出する計画だったと思われます。

本丸への石段

望海楼跡
 日出城前には別府湾が広がっているのですが、日出城下の海で、軍艦海鷹が擱座放棄されています。
 海鷹の碑が建てられていました。

軍艦海鷹の碑

本丸石垣を見上げる
 日出城は海に突き出した台地の上に建てられていて、本丸と二の丸の間には深い堀が構えられていました。
 さて、今回日出城を再訪したのには理由があります。
 

本丸と二の丸の間にある堀跡
道になっています。

移築修復された櫓
 実は明治維新の際に日出城は廃城となり、建物なんかは払い下げられてしまったのですが、そのうちの一つが現存しております。
 それが今回城跡に移築されたというので、再び日出城にやって来たわけです。

解説板

鬼門櫓
 その櫓は隅櫓(鬼門櫓)という名前で、かつては本丸東北隅に建てられていた櫓です。
 本丸跡は現在小学校になっているため、二の丸跡に移築されました。

鬼門櫓

鬼門櫓全景
 日本の風水学では、東北隅は鬼門として忌む習わしがありまして、東北隅には切欠きを設けることになっています。
 鬼門櫓はこれに倣って東北隅を斜めに切り落とした形に建てられていまして、大変珍しいものです。

小学校の児童が登校していきます。
ほのぼのしてますが、
私が怪しいおっさんと間違われないか
気が気でありません。

2008年当時の鬼門櫓
 実はこの櫓、私のHPでも2008年に一度ご紹介しております。
 この時はまだ民家の庭先にありまして、写真のような惨状でした。

あばらや・・ではありません
鬼門櫓です。

日出が生んだ学者
帆足萬里先生
 こりゃあんまりだってことで、地元に保存計画が持ち上がり、城跡に移築修復することになりまして、実現にいたった訳です。
 全国的にも珍しい櫓ですからお城ファンや歴史ファンには魅力的な観光資源ですし、ほんとによかったと思いますね。
 さっそく城ヲタ一名呼び寄せてますしね。
(わしか〜?)

日出は城下かれいでも有名

城下かれいの鏝絵
 以前訪問したとき、お城前は空き地だったのですが、今回来てみると観光案内所ができていました。
 が、朝早すぎて開いてなかったのはお約束です。
 そういえば鬼門櫓内部も開いてなかったな・・・

お城前には観光案内所が

二の丸大手門跡
 きれいになった鬼門櫓に別れを告げて出発します。
 国道10号線を別府方面に戻りまして、県道24号線大分自動車道速見ICへ。
そこから高速に乗りまして九重ICで降り、国道210号、387号線で小国に向かいます。
 小国からは国道212号線で一路阿蘇を目指します。
201503九州城巡り 続く
2016.10.23作成
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