硫黄山への道中
 翌朝、朝ご飯を済ませるとすぐに出発します。
 美留和から国道391号線を北上。
道道52号線を少し走ると硫黄山に到着します。
 硫黄山への道中、白い花がたくさん咲いているのを見かけました。
なんという名前の花だったのでしょうか・・・

硫黄山
 硫黄の臭いが漂いはじめ、間もなく目的地に到着することを教えてくれました。
 硫黄山はその名の通り、地中から硫黄を吹き上げている山です。
 戦前は硫黄を採掘していたようですが、現在はただの観光地になっていました。
 噴気で茹でた温泉卵にとっても心惹かれましたが(笑)、
朝ご飯を食べたばかりなので諦めました。
 硫黄山の前は広い駐車場になっていたので、シーズン中はたくさんの人が来るのでしょう。
この日は6月の朝早くということで、人もまばらでした。

まるで月面のような世界・・・

硫黄山遠景
 国道391号線に戻り、道道52号線を東に走り始めます。
 ゆっくりと標高を上げていきますが、やがて道はつづら折れのワインディングに。
 途中で、先ほど見てきた硫黄山が見えました。

鏡のような摩周湖
奥に見えるのが摩周岳
湖に浮かぶのは中島
 道はやがて稜線にでました。
 眼前に摩周湖が見えました。
「これはきれいだー!!」
 「霧の摩周湖」と言われるほど霧の多い摩周湖ですが、この日はとってもきれいに見えました。
鏡のような湖面に空が映って、それはきれいでしたよ・・・

 摩周湖は火山の爆発によって出来た窪地に水がたまったカルデラ湖です。
 かつては標高2000メートルほどの富士山のような火山だったと言われています。
 約7000年前に大爆発を起こして現在の姿になりました。
 4000年前から再び火山活動が活発になって摩周岳と中島が出来たそうです。
 透明度が非常に高く、摩周ブルーと言われる独特の青い色をしています。
 

摩周湖

湖岸は切り立った崖になっています。
 無人の第三展望台でのんびり見物。
その後、第一展望台まで移動。
 こちらは売店なんかもあって、観光バスも停まっていました。

摩周での記念撮影
 摩周湖には一つの伝説があります。
 それは、
霧のない摩周湖を見た人は婚期が遅れる
という伝説です。
 初めて聞いたときは
「そんな馬鹿な(笑)」
と一笑に付していましたが、私個人に関する限りその伝説は
的中しております。(爆)
まあ、もう諦めております・・・orz

多和平の展望台から
南を見る
 摩周湖を堪能した後、弟子屈市街へ。
 郵便局で記念の定額貯金をした記憶があります(笑)
確か中途解約はしなかったはずですよ。
 満期で受け取るとき、
「初北海道から10年経ったんだな・・」・
と感慨深かった記憶がありますから。
 その後、国道を走って多和平へ。

同じく展望台から北を見る
 展望台からの景色は広大で、果てしないように見えました。
 あまりに非日常な光景に時間をたつのも忘れていました・・・
 いいお天気でヒバリが鳴いていました。
 根室から走りに来ていたどさんこライダーさんとしばしお話。
 この日は天気が良くって気温も上がったので、夕方から仕事なんだけど思わず走って来たそうです。
 半年間雪に閉ざされる道内ライダーは、走れる気候になるとじっとしていられないんだそうです。
 そろそろ仕事だから、と根室のライダーさんは帰って行きました。
 私はお昼寝していくことにしました。

美幌峠付近
 多和平を堪能したので、国道243号線を走って美幌峠に向かうことにしました。
 美幌峠からは屈斜路湖がきれいに見えるんだそうですよ。
 峠にさしかかるまでは変化の乏しい国道を淡々と走ります。
 峠に差し掛かっても、紀伊半島の林道ライダーとしてはいたって物足りないカーブの連続です。
 しかし北海道の冬を基準に考えると、これぐらい緩くないと曲がれないんでしょうねえ・・・

屈斜路湖
 美幌峠の頂上に到着しました!
「これが屈斜路湖か〜」
 摩周湖の時にも思いましたが、社会の授業で勉強した場所を自分の目で見るのは感動でした。
「でかいな〜」

屈斜路湖

和琴半島からみた屈斜路湖
 この屈斜路湖もカルデラ湖です。
 約12万年前に最大級の爆発があり、その火山灰は札幌以西を除く北海道全土に降り積もったそうです。
 その時の屈斜路湖は円形だったそうですが、3万年前から硫黄山などの噴火が始まり、現在の大きさと形になったそうです。
 硫黄山などからの強酸性の水(ph2)が流れ込んでいるため、湖水はph5前後の酸性湖でして、お魚はほとんど住んでいないそうですよ。

エゾリス発見!
(和琴半島にて)
 美幌峠から下りてきて、和琴半島にやって来ました。
 この和琴半島も火山の頂上でして、その後砂州が発達して陸繁島になりました。
 散策路があったので、駐車場にバイクを停めて歩き始めました。
「お?!」
 途中でエゾリスを発見!思ってたよりでかいのでびっくりしました。
 あと地熱の関係からか和琴半島は周辺より気温が高いらしく、
ミンミン蝉の生息北限地なんだそうですよ。

まだ蒸気を吹き上げています。
 地熱が高い証拠を発見!
 和琴半島には左のように蒸気を吹き上げている箇所がいくつかあり、
かつて火山だったことを主張していました。
「硫黄臭いね〜」
 和琴半島を一周したので、この日の宿に向かうことにしました。
 新装開店したばかりのとほ宿に泊まることにしました。
とほ宿ってなに?→こちら
 晩ご飯が済んだ後、同宿した人たちで温泉に行くことにしました。
 宿主さんの車に同乗し、屈斜路湖畔の露天風呂へ。
 脱衣所はバス停くらいの大きさしかないものでした。
 女の子もいたのですが、この脱衣所に拒否反応を示して脱落。
 私が大いに肩を落としたのは言うまでもありません(笑)
 他の男性陣も心なしか寂しそうでした・・・
 で、肝心のお風呂ですが、いいお湯だったのですが、
真っ暗闇でなんにも見えません。
「これならあの子も入れたんじゃないの?」
と、あきらめきれない男性陣
こんなヤツらがいるから入れないんですよね(笑)
 余りの暗さに体を洗うことも諦め、ただゆっくりと湯に浸かってきました。
 あいにく天気が下り坂だったので、星空は見えませんでした・・・
to be continued・・・
2011.2.27作成
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